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今年も1月に大きなニュースがあった。

大坂なおみのグランドスラム二連勝と世界ランキング一位は何と言っても本当に偉大な快挙だが、エンタメ界でのビッグサプライズは「嵐の活動休止」、これに尽きるだろう。

今後のエンタメ業界を大きく揺るがしていくのが、この嵐の動向になるはずだ。






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図1:アイドルランキング(2018年1〜12月)






タレントランキング的に見ても、嵐は1位の常連だ。

図1は2018年年間(1〜12月)のアイドルランキングだが、ここでも嵐は第1位。

テレビ露出とCM露出、それにTwitterを総合した年間タレントスコアで唯一の年間4,500点越え、グループとしては2位の乃木坂に1,000ポイント近い差をつけ、30位以下のアイドルに至ってはダブルスコアに近い圧勝ぶりだ。他を大きく引き離した存在、それが嵐なのだ。ちなみにアイドル以外の全カテゴリーを含めた総合タレントランキングでも嵐は年間第一位。もはや日本を代表する絶対的タレント、それが嵐なのだ。

そんな嵐が活動を休止するのだから、これはエンタメ業界に大きな地殻変動が起きるぐらいの大インパクトになるだろう。

では、どのぐらいのインパクトが予想されるのか、それをデータ面からさらに見ていこう。図1の年間アイドルランキングだが、ご覧いただいている10位までのグループ、個人の中に、なんと嵐のメンバーが個人で4人もノミネートされている。先のグループとしての嵐と合わせれば、ベスト10の半分が嵐で占められているのだ。これは凄いことだ。

このランキングからグループとしての嵐の活動が無くなるだけだとしても、では嵐の個々のメンバーは嵐の活動休止後もこのまま上位をキープし続けられるだろうか?

ファン心理的には一人一人の嵐が今後も輝き続けて欲しいと願うだろうし、その可能性は大いにある。ただそれは現在のグループと個人の活動が両立されているチーム嵐の状況とは違ったものになっていくのだろう。

グループとして圧倒的な存在があり、個々のメンバーもそれぞれの個性を生かした活動が群を抜いている、それが現在の嵐だ。そのグループとしての露出が失われた時、何が起きるのだろう。






わかりやすい話で言うと、2018年の嵐の週平均テレビ番組露出218.1分。

これを誰が埋めるのか、という話になる。嵐の場合は冠での番組露出が非常に多い。仮に番組企画が同様に継続され同じアイドルから冠グループが欲しいよね、みたいな話が出た時、じゃぁ誰が〜、みたいな話になるわけだ。

先のデータで言えば、アイドルベスト10にノミネートされているグループは3位の乃木坂46と4位の関ジャニ∞。後継というと何かと語弊があるが、データ面から嵐に追従するビッググループは誰ですかと言うと、この二組になるわけだ。特に関ジャニ∞は事務所も同じ、ベスト10には入らないが嵐同様メンバー個人での活動も活発だ。

面白いのは関ジャニ∞のテレビ番組露出の前年比が66.9%と、2018年は3割以上も露出が減っていることだ。これは関東地区の数字ではあるが、あれ、関ジャニ∞、露出余力ある? みいたいな話もあるかもしれないし、ないのかもしれない。

ただ関ジャニの場合も、嵐がいての関ジャニ、という現在の立ち位置があると思う。絶対アイドル嵐がいての関ジャニの立ち位置だ。わかりやすく言うと、嵐が担っている面は嵐にお任せして、関ジャニは関ジャニの良さを最大限見せていく、ということだ。だから嵐も関ジャニもそれぞれ面白いわけだが、これがどちらか一方だけとなった場合、その一方だけで両方の役割を担うのは色々と問題があるかもしれないし、ファンも望んでいないかもしれない。

乃木坂の場合は女性グループであるので、そもそも嵐が担っていたものを期待するのは無理があるかもしれない。

しかも乃木坂は一昨年から122.0%と、2018年は番組露出が増えた一年だった。ということは乃木坂の番組露出余力はないのかもしれないし、あるのかもしれない。乃木坂の場合はグループで出つつも誰か司会や芸人にいじってもらいながら番組が進行していくタイプかもしれないので、このあたりも嵐的なスタンスとは別の企画になってしまうだろう。

そう見ていくと、嵐が活動休止した以降、その大きな空白をすんなり埋めてくれるビッグなグループは存在していないように思われる。

たぶん、活動休止までの残された時間で、このランキング構造に変化をもたらすような新しい存在の登場が、必要とされているのだろう。

それはもしかすると、このランキングにもノミネートされているタレントスコア前年比や、番組露出前年比、CM露出前年比、Twitter前年比を大きく伸ばしているグループや個人に、チャンスがあると言うことなのかもしれない。

ただそれは大きなチャレンジだ。

嵐のような存在になると言うことは、グループとしてトップを極めるのと同時に、個人としてもトップにあり続けると言うことだからだ。ヒットの連鎖が必要だ。人々の話題となり、関心を独占し、時代とともに魅力を醸成していく。そんな、人々の心を捉え続けることのできる存在が、果たしてこの短期間で生まれるのだろうか?

嵐も現在のポジションを短期間で築いてきたわけではない。そこには、デビュー当時から現在まで嵐という存在を温かく支え続けたファンの存在が欠かせないのだ。






一つ気になることがある。

このランキングはタレントの年齢も収録しているのだが、ご覧いただくとわかるように、アイドルという割には、年齢層が高くないだろうか。30代は当たり前、40代の方もいらっしゃる。これはファン層の年齢が上がっていることに関係しているわけだが、このような総合ランキングにしてしまうと年齢層はどうしても上がってしまう。

テレビの場合は視聴率を気にするとどうしても幅広い年齢層からの支持が必要となり、嵐のような幅広いテレビ視聴層にアドレスできる年代のタレントが必要となるのだ。

嵐は30代でデビューしたわけではない。デビュー当時から応援してくれたファンを中心に、時間をかけてその支持層が拡大し、みんな気持ちよく年を重ねてきただけのことだ。それが嵐の強みであり、現在のポジションがある理由だ。思春期に憧れを抱いた存在がやがて大人になり、一つ一つのエピソードを共有しながらお互いに成長していく、そんなファンの心の絆と大切な歴史の積み重ねがアイドルを支えているのだ。

ということは、嵐よりも若い世代のタレントが成長するには、時間がかかるということになる。仮に嵐の空白を別のアイドルで、と思っても、ファンがそこまで来ていないよ、という可能性が出てくるのだ。

ポスト嵐は、単純な話ではないようだ。






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図2:Twitter投稿者の性年代別プロファイル(嵐、関ジャニ∞、乃木坂46)






図2をご覧いただこう。これは2018年間アイドルランキング上位3組のTwitter投稿者の性年代別プロファイルだ。ピークはそれぞれ嵐と関ジャニが20代女性、乃木坂が30代男性にある。ここがコア層だ。そして、このグラフで最も重要なのが、40代女性だ。アイドル業界的にはここを”ツレ層”と呼ぶ。タレントとともに成長してきたコアファン自身を応援し、支えてくれた家族の存在だ。娘やその友人が夢中になっているアイドルを、家族もまた温かく応援してくれる。ライブに行ったり、グッズを買ったり、テレビを見たり、そこには家族の理解が欠かせないのだ。そしてその家族もまたそのアイドルのファンになっていく。これがコア層にツレられてファンになる”ツレ層”だ。ツレ層もまた娘たちとともに成長していくのだ。

20代コア層のツレ層は40代、そう40代女性こそ、その上の50代、60代女性層とともにテレビの個人視聴率を構成するプライムエイジなのだ。






嵐、関ジャニ、乃木坂の、40代女性のTwitterの数値をご覧いただきたい。

これが、この3グループの差だ。テレビ業界に対する数字貢献の差が、これだ。先のテレビ露出を誰が埋めるのかの問いの意味は、テレビ営業的にはこの数字を誰が取るのか、ということになる。

嵐の強さはここにある。コア層である20代女性の半分近いツレ層を獲得できている、ファンの周りの応援効果がとてつもなく高いアイドル、それが嵐なのだ。データサンプル的に50代、60代の数値はどれも低くなっているが、性年代別のシェアで見ると、嵐の場合50代女性層も30代のツレ層として大きな比率であることがわかる。

その嵐が活動休止、なんというインパクトだろう。

もしかするとこれは、アイドルというカテゴリーに対しての、創造的破壊のきっかけになる出来事なのかもしれない。

かつて私が某企業で宣伝部長をしていた頃、あるアイドルグループのメンバーの一人をピンでCM契約したことがある。それは当時、異例のことだった。しかもその時は、あえてそのグループの当時の中心メンバー以外と契約をさせていただいたのだ。

そのとき事務所の方々と色々とお話をしたのだが、事務所としてもこれまでのアイドルグループという概念を破る、一人一人の活動にフォーカスを当てた新しい展開にチャレンジしてみたいのだ、と熱心に仰っていた。それが、メンバー個々の個性を生かした、もっと新しい可能性を開くことになるはずで、それが何よりメンバー一人一人とファンの方々にとって、幸せな関係につながるはずだ、と信念を持って仰られていた。それは、その当時にとっては半ば不文律を破る、アイドル業界に対する創造的破壊であった。

だが、私たちはその事務所の熱意に賭け、結果それは見事に成功したのだが、その流れの当時の新しいタイプのアイドル像の延長戦にいるのが、現在の嵐だ。

今回のサプライズは、私たちが勝手にアイドルと思い描いていた定義が、まったく無意味になるような変革が訪れるチャンスであるのかもしれないのだ。それはもしかすると、既存のスター養成システムとは別のところから起こるのかもしれない。

嵐という王が不在になる。他の君主たちではその座を埋めることができないかもしれない。だが空白は確実に存在する。そのスペースに、私たちはこれまで接したことのない新しいタイプのスターを、戴くのかもしれない。

嵐は、そのチャンスの扉を私たちに向けて大きく開いてくれているのかもしれない。






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